ホテルマンに必要なこと5選|元ホテル支配人が経験談をもとに解説

ホテル
tomoko
tomoko

ホテルマンになるために必要なことってありますか?

tomo
tomo

ありますよ!

ホテルマンになるために必要なことを5つ紹介しますね!

「この記事をおすすめする人」

ホテルマンになるために必要なことを知りたい人

「この記事を読んで分かること」

業界歴10年以上の元ホテルマンの経験をもとにした、ホテルマンに必要なこと5つが分かります

「結論」

ホテルマンの必要なこと5選

①コミュニケーション力

②協調性

目配り気配り

④体力

⑤忍耐力

ホテルマンに必要なこと5選

元ホテル支配人の自分が経験をもとに選別した、ホテルマンに必要なことは次の5つです。

①コミュニケーション力

お客様の要望を正しく理解できる力

②協調性

スタッフと連携しチームワークができる力

③目配り・気配り

視野を広く持ち、鋭い観察力でワンランク上の接客ができる力

④体力

長時間の深夜勤務や立ち仕事に耐えられる力

⑤忍耐力

理不尽なクレームが起きてもめげない力

ホテルマンになるために、学問やスキルは不要です。

上記5つのスキルがなくてもホテルマンにはなれますが、続けていくのは難しいでしょう。

ホテルマンを長く続けていくためには、上記5つのスキルが重要となります。

その理由を1つずつ解説しますね。

コミュニケーション力

ホテルマンに必要なことの1つ目は「コミュニケーション力」です。

当たり前ですが、ホテルマンはお客様(人)と接するのが仕事です。

人と接するのが苦手という方で、接客サービス業であるホテルマンを目指す方は少ないでしょう。

どの接客業にも共通していえますが、人と接する上でもっとも大切なのが「コミュニケーション力」です。

その中でも、特にホテル業界は「レベルの高いコミュニケーション」を求められます。

コンビニのスタッフに対して、高いコミュニケーション力を求める顧客はあまりいません。

しかしホテルマンに対しては、コミュニケーション力を求める顧客は多くいます。

コミュニケーション力で一番大切なのが「お客様の話を正しく理解すること」です。

お客様が何を求めているのかを正しく理解し、それを提供するのが接客サービス業です。

お客様の要望を正しく理解できない場合、「そういうことじゃない」とクレームの原因にもなりかねません。

・人の話をしっかり聞く

・相手に興味関心を持つ

・思いやりがある

上記を備えている人は、コミュニケーション力が高い人といえます。

逆に「人の話を聞かない」「相手に興味関心を持たない」「思いやりがない」人は、コミュニケーション力がない人といえるでしょう。

コミュニケーション力がない人はお客様の要望が分からないため、クレームの原因を作りがちです。

クレーム対応が続けばいずれ嫌気が差し、最終的には離職につながるでしょう。

お客様の要望を正しく理解し、適切に応えるためにも「コミュニケーション力」が必要なのです。

協調性

ホテルマンに必要なことの2つ目は「協調性」です。

ここで言う協調性とはお客様に対してではなく、「スタッフ」に対しての協調性のこと。

ホテルはさまざまな人と部門で構成された職場です。

一般的なシティホテルの場合、主に以下のような部門がそれぞれ存在しています。

・宿泊部門

・客室部門

・料飲部門

・調理部門

・宴会部門

・営業部門

・施設管理部門

ホテルによって多少の違いはありますが、多くのホテルはそれぞれ部門に分かれて運営しています。

複数の部門とのやり取りが発生するため、ホテル業は何よりも「チームワーク」が不可欠な職業。

例えば団体予約などについては、多くの部門やスタッフが連携してお客様を迎え入れます。

営業部門が大型団体の予約を獲得→宿泊部門(フロント)が部屋割などを用意→料飲・宴会・調理部門がメニューや食材、会場の用意→客室部門が客室にベビーベッドなどの用意

もしスタッフ同士にチームワークや協調性がなかったとしたら、必ず上記の過程でミスが起こりクレームにつながります。

tomo
tomo

元ホテルマンの経験から断言できますね!

・食材のアレルギー情報が伝わっていない

・部屋割とお客様の数が合わない

・赤ちゃん連れの部屋にベビーベッドベッドを用意していない

上記のようなミスは、全てコミュニケーション不足と協調性のなさから生じるミスです。

協調性が高いスタッフは常に各部門との連携を重視し、仮にミスが起きてもすぐにカバーできるようなチーム体制を意識しています。

チームワークが重視されるホテル業界においては、協調性の高い人は非常に重宝される存在といえるです。

目配りや気配り

ホテルマンに必要なことの3つ目は「目配りや気配り」です。

ホテル業界は「接客業の最高峰」といわれるほど、高い接客力が求められる職業です。

高い接客力とはコミュニケーション力やマナーだけではありません。

なぜならコミュニケーション力やマナーは、ホテルマンであれば最低限身につけなければならないスキルだからです。

一流のホテルマンになるためには、マニュアルには存在しない「目配り」「気配り」が大切です。

例えば以下のような会話は全て目配りや気配りができているからこその対応で、マニュアルだけの接客ではできません。

お客様
お客様

外出してきます

フロント係
フロント係

いってらっしゃいませ。

ところでお客様、本日は午後から雨予報が出ておりますが、傘はお持ちでしょうか?

お客様
お客様

え!そうなの?忘れちゃったよ!

フロント係
フロント係

よろしければ、こちらの傘をご利用くださいませ

上記の例は、ホテルマンがお客様の様子をしっかり観察できていないと対応できません。

傘を持たずに出かけようとしていたのを、ホテルマンは見逃さなかったのです。

天気予報についても、出勤前にしっかりチェックしていたのでしょう。

マニュアルだけの対応であれば、「いってらっしゃいませ」と声掛けするだけでしょう。

また同じ天気に関係するシチュエーションでは、こんな気配りも可能です。

お客様
お客様

チェックインをお願いします

フロント係
フロント係

いらっしゃいませ。お足元が悪い中、お疲れ様でございました。よろしければお使いください

お客様
お客様

ありがとう!助かります!

さて、ここで問題です。

ホテルマンはチェックイン手続きの前に、ある物を渡しましたが、それが何だか分かりますか?

tomoko
tomoko

・・・タオルですか?

tomo
tomo

さすがtomokoさん!正解です

お客様はあいにく傘を持っていなかったため、濡れた状態でホテルに来館しました。

恐らくすぐに手続きを済ませて部屋に入り、濡れた体を拭きたいことでしょう。

気配りができるホテルマンはお客様の状況をいち早く察知し、すぐにタオルを手渡します。

できるホテルマンであれば「濡れたお客様が来るかもしれない」と想定して、事前にタオルを用意しているもの。

目配りや気配りができないホテルマンは、マニュアル通りの手続きをするだけです。

目配りや気配りができる人はお客様から好かれるため、お褒めの言葉も多くもらいます。

お褒めの言葉は仕事のモチベーションアップにつながるため、さらに目配りや気配りができるようになります。

マニュアルだけの接客でもホテルマンはできますが、いつまで経っても二流のままでしょう。

一流のホテルマンになるためにも、「目配り」「気配り」は必ず身につけておきたいスキルです。

体力

ホテルマンに必要なことの4つ目は「体力」です。

ホテルは24時間365日、営業している施設。当然ホテルで働くスタッフは、シフト制で勤務しています。

早番、遅番、夜勤など、昼夜を問わず働くのがホテルスタッフです。

そのため睡眠リズムを崩しやすく、体調を崩しやすいのが特徴。

tomo
tomo

夜勤明けで会議に参加している支配人を見た時は、さすがに同情しましたね・・・

また基本的に「立ち仕事」のため、とにかく足が疲れます。

tomoko
tomoko

でもそれは新人だけで、支配人は基本的にデスクワークですよね?

tomo
tomo

いやいや、最近は支配人でもプレイングマネージャーとしてフロントでチェックインすることも珍しくありませんよ!

もちろんデスクワークもありますが、役職などに関係なくどのポジションでも基本的には立ち仕事がメインです。

体力に自信がない人はまずはホテルでアルバイトしてみて、自分が立ち仕事に耐えられるかどうかを試してみるのも良いでしょう。

また生活リズムが崩れ不調も起こしやすいので、食事や運動、睡眠にはより一層気を使う必要があります。

忍耐力

ホテルマンに必要なことの5つ目は「忍耐力」です。

ここで言う忍耐力とは、ズバリ「クレーム」に対しての忍耐力です。

自分は10年以上ホテルマンとして勤務してきましたが、「クレーム対応」が原因でホテルマンをやめていったスタッフを多く見てきました。

クレームは本人がどんなに気をつけていても、必ず起こるものです。

・隣の部屋がうるさい

・〇〇というスタッフの対応が気に入らない

・深夜に火災報知器が誤作動し、起こされた

いくら自分がクレームに対して気をつけていても、上記のように自分以外の要素が原因でクレームが起きることがたくさんあります。

ここで「自分のせいじゃないのに」と考えてしまう人は、ホテルマンに向いていないかもしれません。

ホテルマンは、時には理不尽な理由でも頭を下げなければならない時もあります。

それゆえに、ホテルマンはとにかく「ストレス」が溜まりやすいのが特徴です。

また残念なことにクレーム対応で溜まったストレスを、同僚や部下にぶつけるスタッフがいるのも事実。

ホテル業界は、数ある仕事の中でも特に離職率が高いのが特徴です。

以下は厚生労働省が調査した「令和2年雇用動向調査結果の概要」です。

出典:https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/koyou/doukou/21-2/dl/kekka_gaiyo-02.pdf

上記の調査結果からも分かるように、宿泊業が突出して離職率が高いのが分かります。

ただし上記は「飲食サービス業」も含めた数字のため、宿泊業だけの数字ではありません。

しかしいずれにしても、離職率が高いことには変わりないでしょう。

離職率の高い原因としては、給与などの待遇面も考えられますが、元ホテル支配人の自分の経験から言うと「クレームによるストレス」も原因の1つと考えられます。

理不尽なことでも頭を下げることもあるホテルマンに必要なのは、ズバリ「忍耐力」です。

もちろん我慢しすぎて体調を崩すのは良くありませんが、理不尽なことにもある程度耐えられる忍耐力がなければ、ホテルマンは務まりません。

ある程度の忍耐力があり上手にストレス発散もできる人は、ホテルマンに向いています。

逆に忍耐力がなく上手にストレス発散ができない人は、ホテルマンになるとかなり苦労するでしょう。

ちなみにクレーム対応について気になる方は、下記の記事で深堀しています。

まとめ

ここまでホテルマンに必要なこと5選と題して、元ホテル支配人の自分が経験をもとにホテルマンに必要となるスキルを5つ解説してきました。

最後にもう一度、内容をまとめます。

①コミュニケーション力

お客様の要望を正しく理解

②協調性

スタッフと連携しチームワークに貢献

③目配りや気配り

視野を広く持ち、観察力を磨く

④体力

長時間の立ち仕事や深夜勤務に耐えられる

⑤忍耐力

理不尽なクレームに耐えられる

tomoko
tomoko

ホテルマンに必要なこと5つが分かりました!

大変そうだけど1つずつ磨きをかけていきます!

tomo
tomo

どれも完璧という人の方が少ないです。

1つずつ磨きをかけていきましょう!