ホテルへの就職を後悔しないために|絶対に覚悟しておくべきこと3選

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tomoko
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ホテルへの就職を希望していますが、就職して後悔しないか不安です。

後悔しないためにも知っておくべきことはありますか?

tomo
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今回はそんなtomokoさんのために、これからホテルに就職するなら絶対に覚悟しておくべきことを3つ紹介しますね!

「この記事をオススメする人」

ホテルへの就職を後悔したくない人

「この記事を読んで分かること」

ホテルへ就職するなら、絶対に覚悟しておくべきことが分かります

結論

覚悟① ホテル業界は新型コロナウイルスの影響で寡占化が進むため、倒産や買収のリスクを考えておく

覚悟② AIとシステムの進化により、ホテルスタッフには少数精鋭によるマルチタスクが求められる

覚悟③ 社内恋愛やセクション同士の対立が多く、面倒に巻き込まれやすい

ホテルへの就職を後悔しないために、絶対に覚悟しておくべきこと3選

サービス業界で活躍したいと思っている方であれば、観光業界を希望する方も多いのではないでしょうか?

就職情報サイト「マイナビ」によると、2021年卒版就職企業人気ランキングの文系女子カテゴリーにおいて、上位3社がすべて観光や旅行に携わる企業となっています。

出典:https://job.mynavi.jp/conts/2022/tok/nikkei/ranking21/rank_bun_women.html

また、観光業界を目指す方の中には、サービス業の最高峰といわれることもある、「ホテル業界」を目指す方もいるでしょう。

しかし、ご存知のようにホテル業界は新型コロナウイルスの影響により、大きなダメージを受けています。

  • 「ホテルへ就職したいが、この先ホテル業界は大丈夫だろうか?」
  • 「ホテルマンの華やかなイメージに憧れるが、実際とのギャップで後悔しないだろうか?」

このような悩みを抱えているのであれば、本記事の内容がお役に立てるかと思います。

本記事では、ホテルへの就職を後悔しないためにも、絶対に覚悟しておくべきことを3つに絞って紹介。

元ホテルの支配人として働いていた経験を元に紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。

覚悟① ホテルが倒産するリスクを考えておく

ホテルへの就職を後悔しないために、絶対に覚悟しておくべきことの1つめは「ホテルが倒産するリスクを考えておく」です。

1 2020年度の宿泊業者の倒産件数は前年度比66.7%増の125件となり、増加率が過去最高となった。また125件のうち、新型コロナウイルスの影響による倒産は72件に上り、全体の57.6%を占めた

2 業態別では「ホテル・旅館」(117件)が最多となり、前年度比で約1.7倍の増加となった。コロナ禍でインバウンド需要が激減し、緊急事態宣言後に宿泊予約のキャンセルや施設の休業で経営が立ち行かなくなったケースが目立つ

引用元 https://www.tdb.co.jp/report/watching/press/p210405.html

上記は帝国データバンクが発表したデータですが、それによると2020年度の宿泊業界の倒産件数は前年度比66.7%増の125件となり、増加率が過去最高となっています。

また125件のうち、新型コロナウイルスの影響による倒産は72件に上り、全体の57.6%を占めています。

中でも、「ホテル・旅館」は117件の倒産、前年度比で約1.7倍の増加と大変厳しい状況です。

新型コロナウイルスによるインバウンド需要の激減が要因のひとつといわれています。

しかし、その他にも下記の要因が考えられます。

出張ビジネス客の減少

新型コロナウイルスの対策のひとつとして、「リモートワーク目標7割」があります。

緊急事態宣言がきっかけとなり、リモートワークを始めた企業は多いでしょう。

リモートワークが加速化するということは、すなわち出社の機会が減ることを意味します。

これにより、特にビジネスホテルにおいては、平日のメインターゲットである出張ビジネス客の減少に繋がるのです。

わざわざ出張で現地に行かなくても、リモートによる商談で完結してしまう。

そうであれば、経費削減の観点からも出張する必要はなくなりますよね。

仮に出張に行かざる得ない場合においても、今までは上司と部下で行っていた出張を、権限を持つ上司だけが行くというケースも考えられます。

都道府県をまたぐ移動のリスクの軽減や、出張経費の削減に繋がるためです。

新型コロナウイルスが収束したとしても、すでにリモートによる業務で支障が出ていないのであれば、わざわざコストをかけて現地まで行く必要はありません。

新型コロナウイルスの影響で対面での営業や会議、イベントが少なくなったことで、企業の経費(固定費)が減っています。固定費には出張費や広告宣伝費、人件費、減価償却費、交際費、水道光熱費などが含まれますが、その中でも特に大きく減るのが出張費です。コマツは海外子会社の幹部を日本に集めていた会議をオンラインに切り替えました。出張が減ったことで、今期の固定費を252億円削減しました。

引用元:https://www.nikkei.com/article/DGXZQOFK1588Y0V10C21A3000000/

こちらは日経電子版の記事の引用です。

記事によると新型コロナウイルスの影響により、対面での営業や会議、イベントの減少により固定費を減らせたと報じられています。

その中でも、特に出張費が大きく減ったと報じられており、製造用機械の大手「コマツ」においては、出張が減ったことにより、252億円もの削減につながっています。

以上のような理由から、ビジネス出張利用の減少におけるホテルへの宿泊客の減少傾向は、今後も継続するといえるでしょう。

ホテル業界の寡占化が進む

新型コロナウイルスが流行する以前は、ホテル業界は供給過多な状態でした。

インバウンドの増加、東京オリンピックによる国内観光需要の増加を見据え、ホテルや民泊が次々と開業したためです。

しかし、予想もしなかった新型コロナウイルスによるパンデミックにより、資金力のないホテルや民泊は、次々と閉業へと追い込まれています。

以下はヤフーニュースからの引用です。

「資本主義の歴史をみると、どんな商売も、百花繚乱(りょうらん)期から寡占化、そして独占化という発展をたどっている。いま日本のホテルは百花繚乱期で、シェア10%に届いている会社はありません。いま他社が展開を控えているので、うちにとっては拡大のチャンスだ。シェア20%まで、早くもっていきたいね」

引用元 https://news.yahoo.co.jp/articles/64abcde721a2d5dc902d74591c13dfc481258b99

上記は、国内大手のホテルチェーン「アパグループ」の代表、元谷外志雄氏の発言で、寡占化一番乗りを目指すと宣言されています。

このように、今後は資金力のある企業が次々と開業や買収を繰り返し、シェアを伸ばしていくと考えられるでしょう。

また、このような背景からいずれホテル業界は二極化が進むともいわれています。

アパホテルのような一般層向けの大手ホテルチェーンと、富裕層向けのラグジュアリーホテルのニ極化です。

今後ホテルへの就職を希望する人は、希望するホテルが休業や倒産、買収などのリスクがないかを見極めることが重要になってきます。

覚悟② 少数精鋭&マルチタスクが必要

ホテルへの就職を後悔しないために、絶対に覚悟しておくべきことの2つめは「少数精鋭とマルチタスクが求められること」です。

ホテル業界を取り巻く環境はめまぐるしく変化しています。

特にAIやシステムの変化は目を見張るものがあり、先ほど例に挙げた「アパホテル」では、スマートフォンアプリ「アパアプリ」を活用し、1秒チェックインと1秒チェックアウトを実現しています。

また、ホテルの顔ともいわれるフロントマンを排除し、代わりにAIを搭載したロボットが接客をするHISグループの「変なホテル」も有名ですよね。

自分はアパホテルも変なホテルも利用しましたが、実際にこれらの最新システムを経験すると、以前のようにチェックインの行列に並び、宿帳に住所や氏名を記帳するという行為が面倒に感じます。

最新バージョンのiPhoneを使いこなす人が、いまさらガラケーに乗り換えるということはないでしょう。

このような最新のAIやシステムがホテルに導入されることにより、ホテルスタッフは少数精鋭化とマルチタスクが求められるようになります。

その理由を説明していきますね。

システムやAIの進化により、少数精鋭が実現可能

自分はホテルの支配人として勤務していた経験から、ホテル運営のことに関してはある程度の知識があります。

ホテルを運営するうえで、経費削減は非常に重要となりますが、中でも重くのしかかる経費が「人件費」です。

この人件費の大幅削減に成功したのが、先ほど紹介した「変なホテル」です。

一般的な宿泊特化のホテルだと売上高から人件費などを引いた運営利益率(営業利益率)が30%前後であるのに対し、変なホテルは倍近い運営利益率をはじき出す高生産性を残している[10]。また、人件費の圧縮だけではなく、ハウステンボスで実証実験を行った再生可能エネルギーのノウハウを活用して、水道・光熱費のコストカットも行っている[10]。2017年8月時点で稼働しているロボットは27種類、233体に増加し、人間のスタッフは30人から7人に減っている[4]。

引用元 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%89%E3%81%AA%E3%83%9B%E3%83%86%E3%83%AB

上記はウィキペディアからの引用ですが、変なホテルは人間に変わってロボットを導入したことにより、人件費の大幅削減に成功しています。

しかし、この話を聞いて以下のように考える人もいるのではないでしょうか?

tomoko
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ロボットも悪くないけど、やっぱり人間ならではのおもてなし』を受けたいなあ

やはりホテルにおいては、人から人による、人にしかできない「おもてなし」が外せません。

人件費は抑えたいけど、ロボットばかりではダメ。

そこで必要になってくるのが「マルチタスク」ができるホテルスタッフです。

マルチタスクができないスタッフは、必要ない

結論からいうと、ホテルスタッフは今まで以上にマルチタスクが求められます。

すでに人件費を抑えて宿泊費を安く提供する「宿泊特化型ホテル」においては、マルチタスクを実施しているホテルは多いでしょう。

tomoko
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ホテルにおけるマルチタスクって、一体どんなものなんでしょうか?

tomo
tomo

例えば、レストランで朝食の対応をしたあと、フロントにてチェックアウト業務、場合によっては客室の清掃もこなす、といった感じです!

しかし、今後は客単価の高い旅館やシティホテル、富裕層向けのラグジュアリーホテルにおいても、マルチタスクが必要になってくるでしょう。

それを裏付けるかのように、国内屈指のリゾートホテル「星野リゾート」はマルチタスクを積極的に取り入れていることで有名です。

マルチタスクを取り入れることにより、人件費の削減はもちろんですが、それ以上にセクション同士の理解が深まります。

また、雇う人数も少なく済むので、その分スタッフ一人あたりの給与を上げることもできます。

逆をいえば、マルチタスクのできないスタッフは人件費のかかるスタッフともいえます。

同じ人件費をかけるのであれば、マルチタスクで頑張っているスタッフの給与を上げた方がいいですよね。

給与のアップはモチベーションのアップにもつながりますし、従業員の満足度は顧客満足度に直結するといわれています。

このような理由から、マルチタスクができないスタッフはいずれ必要とされなくなるでしょう。

覚悟③ 社内恋愛が多く、セクション同士の対立も多い

tomoko
tomoko

社内恋愛・・・。

なんだかちょっとキケンな感じがして憧れます!

いきなり下世話な話になりますが、事実です(笑)

ホテルへの就職を後悔しないために、絶対に覚悟しておくべきことの3つめは「社内恋愛によるトラブル」と「セクション同士の対立」です。

自分はホテルマン時代、スタッフ同士の人間関係で特に苦労したのが上記2つのトラブルですね。

なぜ社内恋愛とセクション同士のトラブルが多いのか、その理由を話していきます。

特殊な勤務体制のため、社内恋愛が多い

ホテルは24時間365日の営業のため、そのシフト体制も特殊です。

早朝出勤や午後出勤もあれば、夜勤や中抜け(朝出た後いったん抜けて夜からまた出る)などもあります。

そのため、一般的な土日祝が休みの会社員とは生活習慣が合わず、社外での出会いが極端に少なのです。

加えて、ホテルは男性スタッフより女性スタッフが多いことがほとんどです。

若くてカワイイ新人スタッフに対して、何人もの先輩社員や上司がアプローチを仕掛けるなんていう光景がよくあります。

自分はホテルマン歴13年程でしたが、社内恋愛を経て結婚した夫婦を数多く知っています。

tomoko<br>
tomoko

すごい!

社内恋愛ってやっぱりイイですねえ!

tomo
tomo

いいことばかりではありません。

仕事に支障が出ない範囲で恋愛するのは自由ですが、残念ながらそうじゃないことの方が多いんです、、、

  • 「フロントマンの彼女がベルボーイと浮気」
  • 「調理長の奥さんが支配人と不倫」
  • 「副支配人と支配人ができていて、やりたい放題」

このように、セクションやポジションを挟んでのいざこざがよくあります。

そのため、例え自分が当事者と距離を置いてても、いざこざに巻き込まれる可能性が高いのです。

この辺の恋愛話が気になる人は、「ホテルマン 社内恋愛」とかで検索してみてください。

ホテルマンの恋愛事情が見れて、面白いかもしれません(笑)

セクション同士の対立が多い

「こっちの事情も知らないくせに、無茶なこというな」
「こっちはまだ忙しいのに、あっちはもう帰るのか」

自分の経験談とはなりますが、セクション同士が対立する原因は大体これです。

ホテルには、ひとつのホテルの中にさまざまな部署が存在します。

「フロント」「ベル」「レストランサービス」「調理」「宴会・婚礼サービス」「営業」などですね。

セクションが多いことが弊害となり、互いの事情を知らないまま仕事をしているため、対立が生まれます。

tomo
tomo

特にフロントとレストランはしっかり連携ができていないと、
クレームに発展することが多いです

これを解消するためには、前述した「マルチタスク」が効果的ですね。

なぜなら、マルチタスクができればセクション毎の事情が把握できるから。

セクション毎の事情を互いに把握してれば、意見を尊重しあうことができますし、意見の食い違い等も起きにくい。

もちろん、セクション同士の連携がきちんと取れており、トラブルとは無縁のホテルもあるでしょう。

しかし、ホテルへ就職する際には、このようなトラブルが起こる可能性があるということを、頭に入れておいてください。

まとめ

ここまでホテルへの就職を後悔しないために、絶対に覚悟しておくべきことを3つ紹介しました。

最後にもう一度、内容をまとめます。

・ホテル業界は新型コロナウイルスの影響で寡占化が進む。倒産や買収のリスクを考えておく

・AIとシステムの進化により、人ができる仕事が減る。少数精鋭によるマルチタスクが求められる

・人間関係では、社内恋愛が多いので面倒に巻き込まれる可能性がある。セクション同士の対立も多い

tomoko
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ホテルへの就職を希望するなら、絶対に覚悟しておくべきことがわかりました!

tomo
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これらの覚悟を承知の上でホテル業界を目指す方は、間違いなく成長できます!

ぜひチャレンジしてみてくださいね!