ホテルから外出する際は、鍵は預けるの?そのまま持っていくの?
元ホテル支配人の自分が、ホテルの鍵の取り扱いについて解説しますね!
ホテルから外出する際に鍵は預けるべき?
結論から言うと、ホテルから外出する際は鍵を預けなくても問題ありません。
ただし、鍵の種類によってはフロントへの預かりを推奨、もしくは必須としていることもあります。
ホテルの部屋に使われている鍵は、主に以下の3種類です。
- カードキー
- シリンダーキー
- スマートロック
鍵の種類ごとに取り扱いをどうするか、1つずつ解説しますね。
カードキーの場合
カードキーは「持ち歩き」を前提に作成されているため、基本的には外出時の鍵の預かりは不要です。
カードキーを持ち歩く場合、稀なケースではありますがスマホと一緒に保管したことが原因で、カードキーが磁気不良を起こすことがあります。
磁気不良を起こすとドアが開かなくなるため、フロントでのカードキー交換が必要になります。
ホテルのカードキーを持ち歩く際は、携帯電話やスマートフォンなどの磁気が発生するものと一緒に保管しないようにしましょう。
シリンダーキーの場合
昔ながらのシリンダーキー(キーホルダーに鍵が付いているタイプ)の場合は、ホテルでの保管を前提に作成されているため、外出時は基本的にフロントへ預けます。
またシリンダーキーはカードキーと違い、紛失時や破損時の合鍵作成に時間がかかります。
そのため、もし外出時にシリンダーキーを紛失した場合は、鍵の交換費用が発生する上に、別の部屋へ移動する可能性も出てきます。
合鍵は作っていないんですか?
もちろん合鍵はありますが、防犯上の観点から宿泊者に合鍵を渡すことはほぼありません
ホテルにとって宿泊者がシリンダーキーを紛失すると、合鍵の作成や交換といった面倒な作業が増えるため、外出時の鍵預かりを「必須」としているホテルも多くあります。
スマートロックの場合
スマートロックの場合は、「鍵」そのものが存在しません。スマートロックはスマホや暗証番号を使い、部屋のドアを開閉します。
いわば宿泊者の「スマホ」や「暗証番号」が鍵のようなものです。スマホを紛失したり暗証番号を忘れないように、外出時に気をつけていれば問題ありません。
外出時に鍵を預けるメリット
ホテルを外出する際に鍵を預けるメリットは、3つあります。
- スムーズに外出できる
- 紛失する心配がない
- 外出先でホテル名を確認できる
1つずつ解説しますね。
スムーズに外出できる
鍵を持ち歩く際はフロントへ立ち寄る必要がないため、スムーズに外出できます。
フロントが無人だったり、フロントスタッフが接客中だったりすると、鍵を預けるためにフロントスタッフの手が空くのを待たなければなりません。
特にフロントスタッフが1人〜2人といった小規模ホテル場合は、鍵を預けるのに時間がかかる恐れがあります。
外出時に鍵を持参できるのであれば、時間が無い時でもスムーズに外出できるでしょう。
紛失する心配がない
外出時に鍵をフロントへ預けておけば、外出先で紛失する心配がありません。
鍵を紛失すると、ホテルによっては再発行代や鍵交換費用などがかかる場合があります。
というか、紛失ならほぼ100%ペナルティがあると思っておきましょう
外出先での紛失が心配であれば、持参せずにフロントへ預けておいた方が無難でしょう。
外出先でホテル名を確認できる
外出先でホテル名を確認できるのも、鍵を持参するメリットになります。なぜならホテルの鍵の多くには、ホテル名が記載されているためです。
つい旅先の居酒屋で泥酔してしまい、「自分がどこのホテルに宿泊しているかを忘れた」という経験をした方はいませんか?
そんな馬鹿な!と思うかもしれませんが、結構あるあるなケースです
もし泥酔して宿泊先を忘れてしまった場合でも、インターネット経由の予約であれば予約確認メールなどを見ることでホテル名が分かるでしょう。
しかし予約なしのチェックイン(いわゆるウォークイン)の場合は、予約メールでの確認できないため自分の「記憶」が頼みの綱となります。
ホテルの鍵も持参しておらず、同じホテルに泊まる同僚などもいない場合は大ピンチです。
特に忘年会や新年会のシーズンなど、ついうっかり飲みすぎてしまう可能性がある場合には気をつけましょう。
外出時に鍵を預けるデメリット
外出時に鍵を預けるデメリットとして、以下のような理由でスムーズに鍵の受け渡しができないことが挙げられます。
- フロントが混雑している
- フロントスタッフがいない
- フロントスタッフが電話対応中 など
上記のような場合、鍵を預けるためにフロントスタッフが戻るか手が空くまで待つ必要があります。
たまにフロントスタッフが席を外している時に、黙ってフロントカウンターへ鍵を置いていく方がいますが、防犯上おすすめできません。
外出時に鍵を預ける際は、フロントスタッフへ直接渡すようにしましょう。
ホテルの鍵についてのQ&A
ホテルの鍵について、元ホテルの支配人である自分が経験をもとに、よくあるQ&Aをまとめました。ぜひ参考にしてみてください。
紛失した場合のペナルティは?
ホテルの鍵を紛失した場合のペナルティは、以下の通りです。
「カードキーの紛失」
再発行代の請求。1,000円〜4,000円ほどかかる。
「シリンダーキーの紛失」
合鍵による盗難防止のため、鍵交換代を請求される。数万円〜数十万円以上かかることも。
もちろんホテルによって多少の違いはありますが、特にシリンダーキーを紛失するとペナルティが大きいです。
記事の冒頭で記載したように、シリンダーキーは紛失時のリスクが大きいため、外出時には預けたほうがいいでしょう。
深夜に外出する時はどうする?
深夜に外出する際は、ホテルが定める門限の有無に注意しましょう。
門限があるホテルの場合、門限以降はカードキーがないと玄関が開かないといったホテルも多くあります。
また門限がないホテルであっても、防犯上の理由から深夜は玄関にオートロックがかかるホテルもあります。
深夜に外出したり、帰りが深夜になる場合は必ず門限について確認しておきましょう。
連泊時の午前中に外出する時は?
滞在2日目の午前中など、連泊時の朝に出かける場合はフロントに鍵を預けることで、早く部屋清掃に入ってもらえるメリットがあります。
連泊中は部屋清掃の関係で、フロントスタッフが連泊者に対して、在室の有無を確認しなければなりません。
鍵をフロントで預かっていれば部屋にいないことが分かりますが、鍵を預かっていない場合は電話やドアノックなどで在室の有無を確認する必要があります。
在室を確認するための作業を挟むため、部屋の清掃に入るまで時間がかかるんです
そこで連泊中の午前中に外出する際に、「今から出かけるので清掃をお願いします」とフロントに伝え鍵を預けることで、スムーズに部屋清掃へと入ってもらえます。
鍵を預けなくても、フロントへ出かける時間を伝えればいいのでは?
だとしても、鍵がフロントにない限りは在室の可能性があるため、必ず電話やドアノックで確認しなければなりません
連泊で早めに部屋を清掃してほしい場合などは、外出時にフロントへ鍵を預けることをおすすめします。
まとめ
ここまでホテルで外出する際の鍵の取り扱いについて、預けるケースや持ち歩くケース、紛失時のペナルティやよくあるQ&Aを解説してきました。
最後にもう一度、内容をまとめます。
今回も最後までブログを読んでいただき、ありがとうございます!