ホテルに高校生だけで泊まれる?元ホテルマンが解説【結論:OKです】

高校生のカップルが仲良く写真に映る様子ホテル
tomoko
tomoko

高校生だけでホテルに宿泊ってできるんですか?

彼氏とお泊りしたり、女子会とかしたいですっ!

tomo
tomo

元ホテルマンの自分が、高校生だけのホテル宿泊について解説しますね!

〜この記事をおすすめする人〜

ホテルに高校生だけで宿泊できるか知りたい人

親に内緒で宿泊したいと考えている高校生

〜この記事で分かること〜

ホテルに高校生だけで宿泊するための方法が分かります

〜結論〜

ホテルに高校生だけで宿泊することは可能。ただし、宿泊するためには法定代理人(親権者や未成年後見人)の同意が必要になる。

また異性と同室の場合は、未成年だと宿泊できないケースもある。

ホテルに高校生だけで宿泊できる?

学生と社会人がソファに座ってテレビを見ている

結論から言うと、高校生だけでもホテルに宿泊できますただし、宿泊するためには法定代理人(親権者や未成年後見人)による同意が必要です。

なぜなら未成年者が法律行為をした場合、民法第5条の規定により法律行為を取り消せるためです。

未成年者は制限行為能力者である(20条1項)。したがって、未成年者が法律行為を行うには法定代理人の同意が必要である(5条1項本文)。法定代理人の同意を得ずに行った法律行為は取消すことができる(5条2項)。

引用元:未成年者 – Wikipedia

未成年者がホテルに宿泊するためは、未成年者と宿泊施設との間で宿泊契約を交わす必要があります。

つまり宿泊契約という法律行為が発生するため、未成年がホテルに宿泊する際には法定代理人(親権者や未成年後見人)による同意が必要となるのです。

また民法第5条の2項では、「法定代理人の同意を得ずに行った法律行為は取消すことができる」と定められています。

ということは、ホテル側は法定代理人側から「同意を得ていない利用だから取り消す」と申し出があった場合は、たとえ宿泊後であっても宿泊代を返金しなければなりません。

未成年者の宿泊はホテル側にとってリスクがあるため、「未成年宿泊同意書」などの書面を用いて、慎重に宿泊の対応をしています。

ホテルに高校生だけで宿泊するための流れ

ホテルに高校生だけで宿泊するための流れは、以下の通りです。

  1. ホテルを予約する
  2. 未成年者の宿泊同意書に記入する
  3. ホテルへ提出する

それぞれの流れについて、詳しく解説しますね。

①ホテルを予約する

法定代理人(父母などの親権者や未成年後見人)から宿泊の同意を得てから、ホテルを予約しましょう

予約段階で重要なのが、ホテルの公式サイトなどに記載されている「未成年者の宿泊についての注意事項」を確認しておくことです。

もしホテルの公式サイトに記載がなければ、電話やメールで直接問い合わせます。

また宿泊予約サイト(楽天トラベルやじゃらんnetなど)を使って予約する場合、以下のような「未成年者の利用についての注意事項」も確認しておきましょう。

ちなみに楽天トラベルとじゃらんnetの注意事項は、以下の通りです。

■予約申し込み / ご利用について

予約申し込みについては、保護者の方の同意を得たうえでお申込みください。

ご利用については、サービスによって同意書のご提出が必要、または制限される場合がございます。

特に海外サービスをご利用の際は、各国により成人年齢が異なります。

各サービスページをご確認ください。

引用元:【全般】未成年者のみの旅行予約はできますか?|楽天トラベル

宿泊者代表者が未成年の場合、保護者の同意が必要です。

※宿泊施設によっては、未成年者だけの宿泊をお断りすることもありますので、ご検討中の宿泊施設にあらかじめお尋ねください。

※予約の際、宿泊者情報の年代を「10-17才」に選択しますと、[保護者の同意を得ている]というチェックボックスが出てきます。保護者の同意を得たうえで、チェックして予約を進めてください。 

引用元:未成年の宿泊予約について|じゃらんnet

②未成年者の宿泊同意書に記入する

宿泊先のホテルが決まったら、ホテルの公式サイトなどから「未成年の宿泊同意書」をダウンロードし、記入します。

基本的に同意書は法定代理人が記入しますが、中には宿泊者本人と法定代理人の双方が記入する同意書もあります。

また記載項目については、以下の通りです。

  • 宿泊ホテル名
  • 宿泊日
  • 宿泊者氏名
  • 宿泊者の生年月日
  • 宿泊者の年齢
  • 宿泊者の住所
  • 宿泊者の連絡先
  • 保護者の氏名
  • 保護者の住所
  • 保護者の連絡先 など

ホテル毎に多少の違いはありますが、多くの同意書では上記のような項目を記入する必要があります。

③ホテルへ提出する

未成年の宿泊同意書への記入を終えたら、当日のチェックインまでにホテルへ提出します。

宿泊者の滞在中に提出したり、チェックアウト後に提出といったことはできないため、必ず当日のチェックインまでに提出するようにしましょう。

また提出方法については、事前にホテルへ郵送やメールで提出するほか、当日のチェックイン時にホテルのフロントへ直接渡しても構いません。

ホテルに高校生(未成年)だけで宿泊する際のQ&A

ホテルに高校生(未成年)だけで宿泊する際の、Q&Aを紹介します。

元ホテルマンの経験をもとに、よくある質問を厳選しました。ぜひ参考にしてみてください。

高校生の男女カップルです。カップルだけでホテルに宿泊できますか?

高校生の男女カップルの場合、ホテルによっては未成年者の宿泊同意書があっても宿泊を断られる場合があります。

なぜなら各都道府県ごとに定める「青少年保護育成条例」にて、性交または性行為類ついての規定が記載されているためです。

つまりホテル側にとって未成年の男女カップルを宿泊させることは、リスクのある行為だと言えるのです。

tomoko
tomoko

そもそも高校生がカップルでホテルに泊まる場合、保護者はOKしてくれるんですかね?

tomo
tomo

もし自分が親だとしら、まず許可しないですね!

またtomokoさんの言うように、そもそも保護者が宿泊を認めないといったことも考えられます。保護者から同意を得られない場合は、当然ながらホテルには宿泊できません。

高校生の男女カップルがホテルに宿泊するというのは、なかなかハードルが高いかもしれませんね。

同室でなければ、高校生の男女カップルでも宿泊できますか?

結論から言えば、宿泊できるでしょう。ただし別々にシングルを予約した後、どちらか片方の部屋で一緒に過ごす、といったことはやめましょう。

なぜなら消防法により、シングルルームの定員が1名と規定されている可能性があるためです。定員オーバーでの利用は、当然ながら規定違反となります。

ホテル側に迷惑をかける行為のため、シングルで別々の部屋を予約したのであれば、それぞれの部屋で過ごしましょう。

同意書を偽造したり、年齢をごまかして宿泊した場合はどうなりますか?

保護者に内緒で宿泊したいなどの理由から、宿泊同意書を偽造したり、年齢をごまかしたりすることは絶対にやめましょう。

同意書の偽造は、関連法律により民事や刑事上の責任を負う可能性がある、非常に危険な行為です。

また年齢を偽ってホテルに宿泊することも、旅館業法違反や私文書偽造罪に問われる可能性があります。

なぜならチェックイン時に記載する宿帳にウソの情報を記載した場合、旅館業法違反や私文書偽造罪になる可能性が高いためです。

実際に自分もフロントマンをしていた時代に、明らかに高校生と見えるカップルに対して身分証の提示を求めたことがあります。

大抵は「忘れた」「持ってない」などの理由から身分証の提出ができないため、申し訳ないですが宿泊をお断りしていました。

tomoko
tomoko

でもたまにめっちゃ大人っぽい高校生とかいません?

tomo
tomo

フロントマンは日々多くのお客様と接しているため、観察眼が優れています。

高校生は骨格が大人と違いますから、すぐに分かりますよ

ホテル側から学校に連絡することはありますか?

ホテル側が宿泊者の通う学校に連絡することは、まずないでしょう。なぜなら問題が起きた際は、まず宿泊同意書に記載された法定代理人のもとへ連絡するためです。

そもそもホテル側は、宿泊者がどこの学校に通っているかまでは分からないため、連絡しようがないですよね。

もし「学校の制服を着たまま施設内で暴れた」とかであれば、ホテル側ではなく迷惑行為を目撃した宿泊者が学校へ連絡する可能性はあるでしょう。

学生向けの安く泊まれるホテルを教えてください

他の宿泊者と同室で問題なければ、ユースホステルがおすすめです。

ユースホステルは、青少年の一人旅やバックパッカー向けに作られたホテルで、素泊まり3,000円前後で宿泊できます。

会員証がない場合は600円の追加料金がかかりますが、宿泊時に会員登録することも可能です。

またプライベートを重視したい場合は、ユースホテルと1割程度の値段差はありますが、個室のあるユースゲストハウスを利用すると良いでしょう。

まとめ

浴衣を着た女性二人が旅館で食事する様子

ここまで高校生のホテル宿泊について、高校生(未成年)だけでホテルに宿泊する方法や宿泊する際の流れ、おすすめの宿泊施設などを紹介してきました。

最後にもう一度、内容をまとめます。

〜結論〜

ホテルに高校生だけで宿泊することは可能。ただし、宿泊するためには法定代理人(親権者や未成年後見人)の同意が必要になる。

また異性と同室の場合は、未成年だと宿泊できないケースもある。

tomo
tomo

今回も最後までブログをお読みいただき、ありがとうございますっ!