憧れのホテルマンになれましたが、今後の目標に悩んでいます
ホテルマンが立てる目標は、2つのみですよ
ホテルマンが立てる目標は2つのみ|元ホテル支配人が徹底解説!
・目標を見失っている
・そもそも目標の立て方が分からない
・目標達成までのモチベーションが続かない
このような悩みにお答えします。
新人ホテルマンであれば、誰しも一度は悩むのが目標設定ですよね。
ホテルマンは一般的なサラリーマンと比べ仕事内容が特殊なため、目標をどう設定したらよいか悩みがちです。
自分もホテルマン時代、上司から「目標が甘い」とダメ出しを何度も受け、悩んだ経験があります。
結論から言えば、ホテルマンが目指すべき目標は、以下の2パターンの内のどちらかです。
・スペシャリストになりスタッフの育成に注力する
・ゼネラリストになりホテル経営(支配人)に携わる
ちなみにホテルマンじゃない人でも参考になりますよ!
紆余曲折の上、曲がりなりにも支配人まで上り詰めた自分が、ホテルマンが目指すべき目標を2パターンに分けて解説します。
スペシャリストになりスタッフの育成に注力する
ホテルマンが目指すべき目標の1つ目は、スペシャリストになりスタッフの育成に注力することです。
ホテルマンでいうスペシャリストとは、たとえば以下のようなものを指します。
・語学力に優れ、インバウンド(海外客)対応に長けたスペシャリスト
・サイトでの集客技術や宿泊料金のコントロールに長けた、数字のスペシャリスト
・自分に会うために泊まりに来る宿泊客が何人もいる、おもてなしのスペシャリスト
その他にも、料飲部門ならバーテンダーやきき酒師などの資格を持つスペシャリスト、調理部門ならコンテストで受賞歴を持つ〇〇のスペシャリスト、などがあります。
要するに、「何か1つの技術に特化」しているのが、スペシャリストですね。
スペシャリストを目指す上で大切なのが、「スタッフの育成」です。
なぜなら、ホテルマンはチームワークで動く仕事のため。
ホテルは24時間365日の営業ですが、自分が働ける時間は1日8時間の週5日のみです
つまりそれ以外の時間帯は、チームメンバーに任せなければなりません。
チームメンバーの信頼度を高めるためには、スタッフの育成が何よりも重要。チームメンバー同士で信頼感がなければ、必ず仕事をする上でミスが生じます。
ホテルマンが仕事上で犯すミスは、結果として宿泊客に迷惑がかかるもの。
チームワークの重要性については、以下の記事で詳しく解説してましたね!
スペシャリストを目指すなら、まずは「〇〇のことなら△△さんしかいない」と言われるくらい、自身のスキルアップに努めます。
そして努力の末身につけたスキルは、全体のレベルアップにつながるようスタッフの育成に注力しましょう。
ゼネラリスト(支配人)を目指す
ホテルマンが目指すべき目標の2つ目は、ゼネラリスト(支配人)を目指すことです。
スペシャリストが、何か1つのスキルをとことん極めるのに対して、ゼネラリストはホテル運営における全ての仕事をまんべんなく理解する必要があります。
ホテルマンのゼネラリスト、つまり支配人になるために必要なのは、チームの力を最大限に発揮させる能力です。
自分の力ではなく、成果が出やすい環境を整え、チームメンバーの力で結果を出すのがゼネラリストの仕事。
チームメンバーの力を発揮させるためには、まずチームメンバー毎の仕事内容を理解しておかなければなりません。
なぜなら仕事内容を理解していないのに指示を出しても、誰も従わないからです。
サッカー未経験の人にシュートのコツを教えられても、誰も信じませんよね
ゼネラリストを目指す場合は、ホテル運営にかかわる全ての業務をまんべんなく理解しましょう。
セクションごとの業務内容を理解することで、はじめて問題点や改善点に気付けます。
問題点を改善しつつチームメンバーが働きやすい環境を整えるのが、ゼネラリストである支配人の役割です。
目標を立てる際の3ステップ
ホテルマンが目標を立てる際のステップを、3ステップで解説します。
スペシャリストとゼネラリストのどちらを目指す場合でも、以下の3ステップを意識すれば目標設定が明確になりますよ。
ステップ①自己分析を徹底する
まずはスペシャリストとゼネラリストのどちらかの目標を設定するために、自己分析を徹底しましょう。
以下のポイントを意識すると、効率よく自己分析ができます。
ポイント① これまでの経験を振り返る
学生時代の部活やアルバイトなど、これまでの経験を振り返ります。
その中で「楽しかったこと」や「ツラかったこと」などを出来るだけ思い出してみましょう。
ポイント② 経験を元に価値観を見つめ直す
「サッカー部で部長をした時は充実していた」や「アルバイト先の後輩に頼られるのがうれしかった」など、自分の経験を元に価値観を見つめ直しましょう。
ちなみに前者であればゼネラリスト、後者であればスペシャリスト向きですね。
価値観を見つめ直せば、おのずとどちらの目標を立てるべきかわかってくるでしょう。
ステップ②最終目標の期限を設定する
最終目標には、必ず期限を設けましょう。
悪い例:ホテルの総支配人になる
良い例:3年以内に副支配人、5年以内に支配人になる
期限がない目標は、目標ではなくただの理想です。
ただし最終目標の期限を設定しただけでは、目標の達成はむずかしいでしょう。
最終目標を達するためには、達成までのステップを細かく設定しなければなりません。。
ステップ③目標を1日単位まで細分化する
最終目標を決めたら、さらに目標を1日単位まで細分化しましょう。
なぜなら、最終目標だけを意識して働いていても、モチベーションが続かないから。
たとえば「5年以内に支配人になる」という目標を立てた場合、目標が達成できるのは順調にいって5年後です。
5年間モチベーションを維持して働くのは、想像以上に大変ですよ
モチベーションを維持するためには、目標を細分化して常に「達成感」を得ることが重要です。
達成感を得ることで、人はやる気を出すもの。
ポケモンマスターになるという大きな目標を達成するためには、まずはマサラタウン周辺のコラッタやポッポを倒して、小さな達成感を得るのです。
そうした日々の小さな達成感を積み重ねることで、最終目標の達成までモチベーションを維持できます。
これは受験勉強でも同じですよね。
〇〇大学に合格する(最終目標)→主要5科目の点を上げる→共通テストまでに8割取る→試験日までに問題集と過去問を10週する→問題集を毎日〇〇ページ、過去問を毎日〇〇ページ解く
上記のように細分化し、「1日あたりで何をどれくらいするか」を明確にします。
1日あたりのタスクをこなせば常に達成感を味わえるため、モチベーションが続くのです。
ぜひ目標は1日単位まで細分化し、モチベーションを維持できるように努めましょう。
目標を立てる際の注意点
目標を立てる際の注意点は、以下の2点です。
・定期的に進捗度を見つめ直す
・同僚と比較しない
それぞれ理由を解説します。
定期的に進捗度を見直す
目標の進捗度は、必ず定期的に見直しましょう。
なぜなら進捗状況に差が開けば開くほど、取り戻すのがむずかしくなるためです。
「スケジュールが2〜3日遅れている」のと、「スケジュールが2週間遅れている」のでは、軌道修正までの時間が大きく変わります。
一定期間ごとに進捗状況を振り返り、スケジュール通り進んでいるか確認するのが大切です。
計画通りに進んでいれば問題ありません。しかし、計画というのはなかなか予定通りに進まないもの。
目標までズレが出ていてもすぐに軌道修正できるよう、定期的に目標を見つめ直しましょう。
同僚と比較しない
自分が真剣に考えて立てた目標は、決して同僚と比較しないこと。
目標そのものや、目標達成までの進捗状況を同僚と比較することは、自分にとって何のプラスにもなりません。
・同期のアイツがひと足早く出世した
・もう〇〇歳なのに、まだ平社員のまま
上記のように他人や世間体と比べて自分を卑下する人を見かけますが、自分を卑下するくらいなら同僚や世間体は無視しましょう。
比較対象は、他人や世間体ではなく「過去の自分」です。
過去の自分と比較して、自分自身が成長しているのであれば、素直によろこびましょう。
でも同僚をライバル視することで、闘志に火がつく人もいません?
それだと同僚を超えることが目標になっちゃいますね
他人や世間体と比べても、永遠に自分を満足させられません。なぜなら世の中には、自分より上の存在はごまんといるからです。
どうせ比較するなら、比較して落ち込む同僚や世間体ではなく、比較して成長を実感できる過去の自分にしましょう。
まとめ
最後にもう一度、内容をまとめます。
目標設定の手順は、まず自己分析を徹底して最終目標には期限を設ける。
その上で、一日単位で目標を細分化し、毎日小さな達成感を得ることでモチベーションを維持する。
また目標に向かって努力する際は、定期的に進捗状況を見直して、同僚や世間体と比較しないのが大切です。
今回の内容が少しでも参考になれば幸いです!
私もあらためて自分自身を見つめ直し、自分に合った目標を決めますね!